歯周病の治療について
歯周病とは
歯周病は歯周病菌が起こす感染症です。又、噛み合わせの悪さが、歯槽骨(歯が植わっている骨)に悪い力を加えることで、感染症の拡大を助長することが知られています。
でも、原因が分かっているのに何故歯周病は治りにくいのでしょうか?
第1に、
歯周病の特徴は、細菌が体外でバイオフィルムを形成するため、通常の免疫作用が届きにくく自然治癒が達成されにくい。
第2に、
生活習慣病に影響され易いため、生活改善が前提となるが、一般的に、生命に関わらない病気と誤認識されているので、改善のモチベーションが起きにくい。
第3に、
細菌感染症は通常であれば、細菌検査を行い、病原菌を同定して抗菌剤の感受性試験を行ってから、投薬・治療を行う必要があるのに、健康保険では給付されない。→保険診療では学問に沿った歯周病治療は受けられない。
以上3点の理由で歯周病が治りにくいものになっているのです。
歯周病の治療には、まず患者さんご本人に治そうとするお気持ちがあり、実行されなければ治らない病気であることをご理解ください。
当院での歯周病治療の流れ
step1 歯周検査
歯肉の炎症退縮のチェック、歯周ポケット測定、出血状況、歯の動揺度、レントゲン、細菌検査をして、現在のレベルを確認します。
step2 生活習慣(食生活、日常生活)の確認および改善
歯周病は生活習慣病ともいわれています。
生活習慣を見直し、改善することで免疫力を強化します。
step3 歯石を完全に除去、正しい歯磨き方法の指導
歯石を完全に除去し、正しい歯磨き習慣、歯磨きの方法を取り入れることで口の中の菌を減らします。
step4 保存不可能な歯を抜歯
なるべく保存できるよう治療を進めてまいりますが、健康な歯にまで悪影響を与えるような状態の歯は抜歯します。
step5 噛み合わせの診断・治療
噛み合わせの悪さが感染症の拡大を助長することがあるため、正しい噛み合わせになるよう、診断・治療します。
step6 抗菌剤の投与による除菌療法
細菌の情報が分かったら、抗菌剤の投与で除菌療法をします。
step7 除菌療法の効果判定(細菌検査)
再度細菌検査を行い、治療の経過を見ます。
step8 メインテナンス
良好であればメインテナンスに移行します。
歯周病の予防およびメインテナンスについて
歯周病治療で、お口の中が健康な状態になったからといって、安心してはいけません。
歯周病は、油断すると再発する恐れがあるからです。
健康な口腔環境を維持していただくために、西新宿歯科クリニックでは、独自の予防プログラムをお勧めしております。